COLUMN
ネットの画像・フリー素材を使うときに確かめること|「見つかった」と「使ってよい」は別です
ネットで、お店の雰囲気に合うきれいな写真を見つけた。ホームページやチラシに使ってもいいのだろうか。そう迷ったことのある店主のための記事です。
私の考え
私(やましなWeb)は、写真の撮影も別料金でお受けしている立場です。自分の写真をすすめる言い方になりやすいので、先に書いておきます。ただ、この記事は、ネットの画像を使うな、という記事ではありません。使うなら、何を確かめるかを書きます。
この記事は、法律の助言ではありません。侵害になる・ならない、の判断もしません。公式の説明で確かめられることには出典を付け、それ以外は「私の考え」と分けています。
先に結論
- 「検索で見つかった」と「使ってよい」は別です。画像は著作権で保護されている場合がある、とGoogleのヘルプにあります。[出典2]
- 著作権は、作った時点で自動的に付与され、登録などの手続は要りません。[出典1]他人の著作物を使うときは、原則として、著作権者の了解が必要です。[出典1]
- フリー素材は、素材を出しているサイトの規約を、使うたびに読みます。使える範囲は、その規約と許可の条件で決まります。
- クリエイティブ・コモンズ(CC)のマークは、作者が「この条件を守れば使ってよい」と示すものです。マークの意味は③の表で確かめてください。
- いちばん安全なのは、自分で撮った写真です(私の考えです)。
- 使った画像は、入手先・規約・確認日を、表に残しておきます。
① 「見つかる」ことと「使ってよい」ことは別
文化庁の「著作権テキスト」には、著作権法が守る著作物の種類の1つとして、写真の著作物(肖像写真、風景写真、記録写真など)があげられています。[出典1]
同じテキストには、著作権は、著作物が創られた時点で「自動的」に付与され、著作権の発生に行政庁等への登録等の手続は一切必要ない、とあります。[出典1]また、他人の著作物を利用する場合は、原則として、著作権者の了解を得ることが必要。一定の場合には、了解を得ずに利用できる例外規定が置かれている、とも書かれています。[出典1]例外の例としては、私的使用のための複製(第30条)などがあげられています。[出典1]
さらに、デジタル化・ネットワーク化の急速な進展により、誰もが簡単に他人の著作物をコピーしたり、改変したり、インターネット上に送信するなど、様々な利用を行うことができるようになった、とあります。[出典1]Googleのヘルプにも、「画像は著作権で保護されている場合があります」と注意が書かれています。[出典2]
私の考え
つまり、右クリックで保存できることと、使ってよいことは、別の話だと思います。お店のホームページは、人に見せるものです。例外規定(私的使用など)に当てはまるのかどうかは、この記事では判断しませんが、「ふつうに載せる」だけでは、当てはまらないことが多いと私は考えています。迷ったら、使わない、が安全です。
② フリー素材は、規約を使うたびに読む
文化庁のテキストには、著作権法第63条第2項として、「前項の許諾を得た者は、その許諾に係る利用方法及び条件の範囲内において、その許諾に係る著作物を利用することができる。」とあります。[出典1]
私の考え
フリー素材の「フリー」は、「何をしてもよい」とは限りません。許されているのは、その素材サイトが決めた「利用方法と条件の範囲内」だけ、ということだと思います。サイトによって条件がちがうので、使うたびに、そのサイトの規約を読みます。確かめる項目は、次の7つです。
-
商用で使ってよいか
お店のホームページ・チラシ・メニュー・名刺は、どれも商売で使うものです。「商用利用OK」と書いてあるか、見ます。
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クレジット(名前の表示)が要るか
要るなら、どこに・どんな書き方で書くのかも、規約に書いてあるか見ます。要らない、と書いてある場合も、その一文を保存しておきます。
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加工してよいか
切り抜き・大きさを変える・文字を重ねる・色を変える、のどこまで許されているかを見ます。
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使える場所・回数・数の決まり
ホームページだけか、印刷物やSNSも使えるか。印刷する部数や、使える枚数に上限がないかも見ます。
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使ってはいけない使い方
ロゴやマークとして使う、その画像そのものを商品として売る、など。お店の仕事とぶつからないかを見ます。
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写っている人・物についての決まり
人物が写っている写真は、使い道が限られていることがあります。他の会社の商品やロゴが写っているものも、規約に書いてあるか見ます。
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規約の日付と、画面の保存
規約は変わることがあります。使った日の規約のページを、画面ごと保存するか印刷しておきます。
この記事は、どの素材サイトが安全か、は書きません。規約は、サイトごとに、また時期によって変わります。
③ クリエイティブ・コモンズ(CC)のマークの読み方
クリエイティブ・コモンズ・ジャパンのページには、CCライセンスは、作品を公開する作者が「この条件を守れば私の作品を自由に使って構いません。」という意思表示をするためのツール、とあります。[出典3]文化庁のテキストにも、利用条件を意思表示するツールとして、CCライセンスが国際的に利用されている、と紹介されています。[出典1]
利用の条件は4種類あり、組み合わせてできるCCライセンスは、ぜんぶで6種類です。[出典3]マークが表示されていることが、CCライセンスが付けられている目印で、クリックすると利用の条件のページに行けます。[出典3]
BY(表示)
意味公式の説明
作者の名前や作品のタイトルなどを表示すること。[出典4]
お店で使うときの目安私の考え
画像の近くに、作者名・作品名・ライセンスの名前を書くのが、分かりやすいと考えます。書き方の指定があれば、それに合わせます。
NC(非営利)
意味公式の説明
営利目的で利用してはならないこと。[出典4]
お店で使うときの目安私の考え
お店のホームページは商売の一部なので、使えない可能性が高いと考えます。境目は公式も答えていないので、NCが付いた画像は選ばないのが無難です。
ND(改変禁止)
意味公式の説明
作品を改変しないこと(全部または一部を、そのまま利用すること)。[出典4]
お店で使うときの目安私の考え
切り抜き・文字入れ・色の変更は、改変にあたる可能性があります。そのまま載せられる場所にだけ使います。
SA(継承)
意味公式の説明
改変は自由だが、新しい作品にも元と同じライセンスを付けること。[出典4]
お店で使うときの目安私の考え
加工した画像を、同じライセンスで公開する約束になります。お店の加工画像にその条件が付くので、使うかどうかは慎重に決めます。
4つの条件を説明するために、Creative Commons公式配布のアイコンを使用しています。公式の説明と、私の考えを分けて掲載しています。
組み合わせの例として、「表示」だけのライセンスは、改変も、営利目的での二次利用も許可される、最も自由度の高いCCライセンスと説明されています。[出典3]「表示-改変禁止」は、営利目的での利用(転載、コピー、共有)が行える、とあります。[出典3]「表示-非営利」は、非営利目的であることを主な条件に、改変したり再配布したりできる、とあります。[出典3]
「非営利」が付いた画像は、迷ったら選ばない
クリエイティブ・コモンズ・ジャパンは、何が「営利」で何が「非営利」かは、最終的には裁判所の解釈によって定まるので、お答えすることができない、と書いています。[出典4]そのうえで、営利か非営利か迷う場合は、明らかに営利利用が許諾されているライセンス(例:BY、BY-SA、BY-ND)の作品を利用することをすすめています。[出典4]許可されていない使い方をしたいときは、著作権者に連絡を取って、別途、許諾を得る必要がある、とも書かれています。[出典4]
④ Google画像検索の「ライセンス」の絞り込み
Googleのヘルプには、「ライセンス」フィルタを使うと、ライセンス情報が適用されている画像を検索できる、とあります。ただし、コンテンツを再利用する前に、ライセンスが正当であることと、再利用に関する正確な規約を確認するよう書かれています。[出典2]
また、Googleは、画像をホストするサイト、または画像の提供元が提供する情報に基づき、画像をライセンスによって絞り込んでいる、とあります。そのため、画像のライセンス情報を必ず確認し、[認可の詳細]のリンクから、ライセンスの提供元と、画像のホストサイトの正確なライセンス情報を確認するよう、案内されています。[出典2]
クリエイティブ・コモンズのライセンスについては、改変や営利目的での画像の使用は許可しないと規定されているライセンスもある、と書かれています。[出典2]
私の考え
絞り込みは、探すための入口だと思います。表示される情報は、元のサイトなどが出したものに基づいているので、絞り込んだ画像でも、元のサイトで、③の表と②の7項目を、もう一度確かめるのが安全です。元のサイトで、作者や許可の条件が見つからない画像は、使いません。
⑤ 人や、ほかのお店の物が写っているとき
文化庁のテキストには、「肖像権」は、自己の氏名や肖像をみだりに他人に公開されない権利で、プライバシー権の一種とされている、とあります。[出典1]そのうえで、我が国では法律で「肖像権」や「パブリシティ権」を規定したものはなく、これらの権利は判例によって確立された権利、と書かれています。[出典1]
どんな写真なら大丈夫か、という線は、このテキストには書かれていません。この記事でも、線は引きません。
私の考え
法律に決まった書き方がないぶん、迷うことが多いと思います。そこで、次のように考えておくと、安全です。
- 顔が分かる人が写っている写真:素材の写真は、その人の写真をどう使ってよいか、素材サイトの規約に書いてあるかを見ます。書いていなければ、使いません。お店で自分が撮る写真も、お客さんの顔が写らない向きで撮ります。
- ほかのお店・会社のロゴや商品が目立つ写真:看板・パッケージ・ロゴが大きく写っているものは、避けるのが無難です。お店の写真として載せると、そのお店と関係があるように見えることもあります。
- 作品(絵・キャラクター・写真)が写り込んでいるとき:その作品にも著作権があります。壁に貼られた絵や、キャラクターの置物が目立つ写真は、使う前に確かめます。
⑥ いちばん安全なのは、自分の写真
私の考え
自分のお店で、自分のスマホで撮った写真は、許可を取る相手が要りません。お店の本当の様子も伝わります。
スマホでの写真の撮り方と、Googleマップに載せる写真の条件は、料理・商品の写真をスマホで撮るコツにまとめています。AIで作った文章や画像が、他の人の作品に似ていないかを確かめる考え方は、AIでお店の紹介文を書くときに気をつけることにまとめています(画像のくわしい作り方・使い方は、この記事でも、その記事でも書いていません)。
⑦ 使った画像の記録を残す
実際の写真で、記録の例を見る
- 使った場所
- この記事の「使った画像の記録を残す」
- 保存したファイル名
- uji-river-commons.jpg
- ライセンス
- CC BY-SA 4.0
- 今回、条件を確認した日
- 2026年10月16日
- クレジット
- 写真の下に撮影者・出典・ライセンスを表示
- 加工
- 構図はそのまま。配信用にサイズ・形式を調整
- 人・他のお店の物
- 川沿いの建物が写っている地域の風景。特定のお店の紹介には使わない
私の考え
あとで「この画像は、どこで見つけて、どんな条件だったか」が分からなくなるのが、いちばん困ります。画像を1枚使うたびに、次の8つを、表やメモに残しておくことをおすすめします。スプレッドシートでも、紙のノートでも構いません。
使った場所
書くことどのページ・どのチラシ・どの投稿に使ったか
書く例(作り話です)ホームページの「お知らせ」ページ
画像のファイル名
書くこと自分のパソコンに保存した名前
書く例(作り話です)news-top.jpg
入手先
書くことサイトの名前と、画像のページのURL
書く例(作り話です)(サイト名)と、そのページのURL
ライセンス・規約の名前
書くこと規約のページの名前、またはCCの種類
書く例(作り話です)○○サイトの利用規約 / CC BY
規約を確認した日
書くこと規約を読んだ日。画面の保存先も書く
書く例(作り話です)2026年10月15日(保存:フォルダ名)
クレジット
書くこと要るか。書いたなら、書いた場所と文面
書く例(作り話です)要る。ページ下に「写真:○○」
加工
書くことしたか、しなかったか。したなら何をしたか
書く例(作り話です)大きさを変えた
写っている人・他のお店の物
書くこと写っているか、写っていないか
書く例(作り話です)写っていない
表です。「書く例」は、書き方を見せるための作り話で、実在のサイトや画像ではありません。
⑧ 「その画像は困る」と言われたら
私の考え
知らない相手から、「その画像は、私のものです」「使ってよいと言っていません」と連絡が来ても、あわてないでください。次の順で動くのがよいと思います。法律の助言ではなく、一般的な進め方です。
- 返事を急がない。お金を払うことや、「認めます」と書くことは、返事の前に、専門家に相談します。
- そのページから、その画像を外す(非公開にする、別の画像に差し替える)。外す前に、画面を保存しておきます。
- ⑦の記録を見る。どこで見つけて、どんな条件だったかが分かれば、相談がしやすくなります。
- 来た連絡を、そのまま保存する。メールやメッセージの画面を消さずに残します。
- 専門家に相談する。弁護士や、著作権の相談窓口などです。ホームページの制作を頼んでいる業者がいる場合は、その業者にも、すぐ知らせます。
ホームページを頼んだときの、写真や文章の権利(誰が持つか)は、契約の前に確かめる項目にまとめています。
約束できないこと
この記事のとおりにすれば、問題にならない、とは言えません。侵害になるかどうかは、1つ1つの場合で変わります。公式の説明は、変わることがあります。最新の内容は、それぞれのページで確かめてください。迷うとき・連絡が来たときは、専門家(弁護士など)に相談してください。
私(やましなWeb)がしていること
手厚めプランの月額には、次のものが含まれています。
- 文章・写真の差し替え 月5回まで(依頼から3営業日以内に対応)
どの写真を使えばよいか迷うときも、ご相談ください。お店の写真の「撮影」は、月額に含まれない別料金のため、お見積りになります。料金は料金プランにまとめています。
よくある質問
- Googleで見つけた写真を、ホームページに使ってもいいですか?
- 見つかったからといって、使ってよいとは限りません。Googleのヘルプにも、画像は著作権で保護されている場合がある、とあります。文化庁のテキストには、他人の著作物を利用する場合は、原則として著作権者の了解を得ることが必要、とあります。許可の表示(ライセンス)が確かめられる画像か、自分で撮った写真を使うのが安全だと、私は考えています。
- 「フリー素材」なら、何に使っても大丈夫ですか?
- そうとは限りません。許諾を得た人は、その許諾に係る利用方法と条件の範囲内で使える、と著作権法第63条第2項にあります(文化庁のテキスト)。つまり、どこまでが許されているかは、素材を出しているサイトの規約で決まります。商用・クレジット・加工・使える場所などを、使うたびに規約で確かめてください。
- 画像に「©」が付いていなければ、自由に使えますか?
- 付いていないからといって、自由に使えるとは言えません。文化庁のテキストには、著作権は著作物が創られた時点で自動的に付与され、登録などの手続は一切必要ない、とあります。表示があるかないかではなく、使ってよいという許可があるかどうかを、確かめてください。
- CCの「非営利(NC)」が付いた写真を、お店のホームページに使えますか?
- クリエイティブ・コモンズ・ジャパンは、何が営利で何が非営利かは、最終的には裁判所の解釈によって定まるので、答えられない、と書いています。迷うときは、営利利用が許されていることが明らかなライセンス(BY・BY-SA・BY-NDなど)の作品を使うか、法律の専門家や著作権者に確かめるよう案内しています。この記事では判断しません。
- お客さんがSNSに投稿した、うちの料理の写真を使ってもいいですか?
- 投稿した人が撮った写真は、その人の著作物です。文化庁のテキストにあるとおり、原則として、著作権者の了解が必要です。使いたいときは、投稿した人に、どこに載せるかを伝えて、許可をもらいます。私は、許可をもらった記録(メッセージの画面など)を残しておくのがよいと考えています。写っている人がいる場合は、その人への配慮も要ります。
この写真は使ってよいのか迷う。そんなときは、お話しします。ご相談は無料です。
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2026年10月15日に確認した内容です。公式の説明は変わることがあります。最新の内容は、それぞれのページでご確認ください。